HEALTH WORDS / 用語解説
腹膜鞘状突起
お腹の壁の一番内側は腹膜という袋に包まれています.お子さんがお母さんのお腹の中にいる頃,胎生3ヵ月のはじめにこの袋の一部(腹膜鞘状突起:ふくまくしょうじょうとっき)がお腹の壁にある左右2つの穴を通って陰嚢(いんのう)あるいは陰唇(いんしん)のほうへ伸びていきます.その後,男の子では,睾丸がこの鞘状突起に沿って下降し,胎生7~8ヵ月で陰嚢内へ到達します.1
腹膜鞘状突起が正しく閉じなかった場合、ヘルニアや精巣水瘤、精索水瘤などを引き起こす。
腹膜鞘状突起は左右に1つずつあり、片方が正常に閉じていない場合は反対側も同様である可能性があるとされる。
腹膜鞘状突起はもともと左右一対あり、片方が開存している人はもう片方も開存している確率が高くなります。そのため、片側の鼠径ヘルニアを持っている人は反対側の鼠径ヘルニアも起こすことがしばしばあり、片側手術後の対側発生率は5%~15%程度と報告されています。つまり、片側の手術を受けた人のうちの大体10人にひとりは、反対側にも鼠径ヘルニアを発症し、2回目の手術が必要になります。2
参考文献・出典
- 昭和大学医学部 外科学講座 小児外科学部門 小児そけいヘルニア「そけいヘルニア」って何だろう?: http://www10.showa-u.ac.jp/~psurgery/inguinal-hernia.html ↩
- 鼠径ヘルニアとは|川崎医科大学附属病院 小児外科教室: http://www.kawasaki-m.ac.jp/pedsurg/illness/illness_hernia.html ↩
- そけいヘルニア・水瘤: http://www.dokkyomed.ac.jp/dep-k/ped_surg/T_ingher.html ↩