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HEALTH WORDS / 用語解説

毛色

Coat color

毛色とは、哺乳類などの動物における体毛の色彩を指す生物学的形質であり、遺伝子によって厳密に制御されている表現型の一つである。1 動物の毛色は色素細胞であるメラノサイトにおいて産生されるメラニン色素の種類、量、およびその毛包内での分布状態によって決定される。2

哺乳類の毛色に関与するメラニン色素には、主に黒色から褐色を示すユーメラニンと、黄色から赤褐色を示すフェオメラニンの2種類が存在する。2 これら2種類の色素の生合成や比率は、遺伝子座に存在する多様な遺伝子群の相互作用によって調節されている。 例えば、メラノコルチン1受容体(MC1R)をコードする遺伝子や、そのリガンドであるアグチシグナルタンパク質をコードする遺伝子などが、ユーメラニンとフェオメラニンの切り替えにおいて中心的な役割を果たしている。3

家畜や実験動物の分野においては、毛色は品種を識別するための重要な形質であるだけでなく、特定の疾患や生理機能との関連性からも研究されてきた。 例えば、メラノサイトの分化や遊走に関与する遺伝子の突然変異は、毛色の白化を引き起こすだけでなく、内耳の色素細胞の欠損を伴うことで聴覚障害(難聴)を引き起こすことが知られている。3 このように、毛色を決定する分子メカニズムの解明は、発生生物学や皮膚科学、さらには進化生物学における重要な研究課題となっている。1

参考文献・出典

  1. J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200906051515090190 ↩1 ↩2
  2. J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200902058371191060 ↩1 ↩2
  3. J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201002011030388913 ↩1 ↩2