HEALTH WORDS / 用語解説
CLIP-170
CLIP-170
CLIP-170(Cytoplasmic Linker Protein of 170 kDa)とは、細胞質において微小管のプラス端に特異的に結合し、微小管と他の細胞構造物やタンパク質との架橋機能を担う微小管プラス端追跡タンパク質(+TIPs)の代表例である。1
CLIP-170は、分子量約170 kDaのタンパク質であり、生体内において微小管の動的な制御や細胞分裂時の紡錘体形成、さらには細胞内輸送などの多様な細胞生物学的プロセスにおいて極めて重要な役割を果たしている。1
分子構造の観点から見ると、CLIP-170はN末端側に微小管結合ドメイン(CAP-GLYドメイン)を保持しており、これが微小管のプラス端に局在するための主要な領域として機能する。2
また、C末端側には小胞やキネシンなどのモータータンパク質、あるいは他の制御タンパク質と相互作用するためのドメインが存在しており、微小管ネットワークと細胞質内の様々な標的分子を物理的に連結するアダプター分子としての特性を発揮する。2
細胞周期の進行に伴い、CLIP-170は微小管の重合と脱重合のバランスを調節する因子としても働く。2
特に細胞分裂前期から中期にかけて、中心体および紡錘体微小管のプラス端に集積し、染色体の正確な分配に寄与していることが知られている。2
さらに、間期の細胞においては、ゴルジ体からの小胞輸送やエンドサイトーシスに関与する膜交通の経路において、微小管を介したオルガネラの効率的な移動をサポートしている。2
参考文献・出典
- 蛋白質構造データバンク: https://pdbj.org/mine/summary/2ed2 ↩1 ↩2
- PDBj: https://pdbj.org/eic/eic_35.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5