ホームKA法

HEALTH WORDS / 用語解説

KA法

Kawakita Abstraction Method

KA法とは、文化人類学者の川喜田二郎が考案した、野外科学の調査における野外科学的データや混沌とした言語データを整理し、新しいアイデアや本質を引き出すための知的生産手法であるKJ法の別称、またはその情報処理プロセスにおける抽象化の過程を指す用語である1。

健康や医療、福祉の領域においては、患者や医療従事者の主観的な体験、インタビューによって得られた質的データ、健康問題に関する臨床現場の課題などを体系的に分析するために広く応用されている質的研究手法の一つである2。

KA法を含むKJ法の基本原則は、得られたすべての情報を一つひとつカードに記述し、そこに込められた意味の類似性をもとにグループ編成を行い、さらにそれらの関係性を空間的に図解して論文や報告書の骨組みを構築していく点にある情報処理学会。

この手法を用いる最大の利点は、定量化が困難な心理的側面や生活習慣の背景にある文脈を、論理的かつ直感的外延的に統合できるところにある。

特に公衆衛生や看護学の分野では、地域住民の健康観や、疾病を抱えた療養者が直面する生活の質(QOL)の向上に向けたケアのあり方を検討する際、現場主義に立脚した仮説生成の強力なツールとして活用されている3。

作業のプロセスは、大きく平面還元と空間構成の段階に分かれており、最初は散在している断片的なデータの群れを眺めながら、ラベルを付与して統合していく収束思考を繰り返す。

次いで、グループ同士の相関関係や因果関係を見極めながら矢印などで結び、最終的には全体像を文章化することで、これまでにない構造化された知見や解決策を導き出すことが可能となる情報処理学会。

参考文献・出典

  1. kotobank: https://kotobank.jp/word/KJ%E6%B3%95-46824 ↩
  2. J-STAGE: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjh1947/52/6/52_6_684/_article/-char/ja/ ↩
  3. 国立国会図書館リサーチ・ナビ: https://rnavi.ndl.go.jp/jp/index.html ↩