HEALTH WORDS / 用語解説
アジンホスメチル
Azinphos-methyl
アジンホスメチルとは、広範囲の害虫防除を目的として農業分野で広く使用されてきた有機リン系化合物の殺虫剤である。1
本物質はアセチルコリンエステラーゼを阻害することにより、昆虫および哺乳類の神経系に異常を引き起こす神経毒としての性質を有している。2
化学的には有機リン剤に分類され、接触毒性および消化管毒性を示し、果樹や綿花などの作物における害虫の駆除に適用されてきた経緯がある。1
人体に対する毒性が強く、皮膚からの吸収や吸入、誤飲などによって急性中毒を引き起こす危険性がある。2
中毒症状としては、頭痛、めまい、過剰な発汗、唾液分泌過多、縮瞳、筋肉のけいれん、呼吸困難などが挙げられ、重篤な場合には死に至ることもある。2
環境中および食品中の残留性や、生態系への悪影響、特に水生生物や鳥類に対する高い毒性が懸念されてきた。1
国際的な残留農薬の基準値設定や安全性評価が継続的に行われてきたが、その高い毒性と環境リスクを背景として、多くの国や地域において登録失効や使用禁止の措置が講じられてきた。1
国際機関や各国政府によるリスク評価では、健康被害を防止するための厳格な規制対象とされてきた物質である。1
参考文献・出典
- 食品安全委員会: https://www.fsc.go.jp/fsciis/evaluationServlet?id=kya20030560301 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5
- 国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部: https://www.nihs.go.jp/ICSC/icscj/icsc0983.html ↩1 ↩2 ↩3