HEALTH WORDS / 用語解説
コンピュータ支援診断
Computer-Aided Diagnosis
コンピュータ支援診断とは、医師が画像診断を行う際に、コンピュータを用いてその診断を補助する手法およびシステムのことである。1
一般にCADと略されるこの技術は、医用画像に対して画像処理や人工知能、機械学習などのアルゴリズムを適用することによって実現される。1
X線撮影、コンピュータ断層撮影(CT)、磁気共鳴画像法(MRI)などの様々なモダリティで撮影された画像が対象となる。1
コンピュータ支援診断の主な目的は、病変の検出漏れを減少させることや、見つかった病変の良悪性の鑑別に対して客観的な指標を提示することにある。2
医師による画像の読影作業において、人間の視覚的な見落としや主観的な解釈のばらつきを補うセカンドオピニオン的な役割を果たすことが期待されている。2
実際の臨床現場においては、胸部のレントゲン画像における肺結節の検出や、マンモグラフィにおける乳がんの微小石灰化および腫瘤の検出などで早くから研究および薬事承認が進められてきた。1
近年ではディープラーニングをはじめとする深層学習技術の目覚ましい発展に伴い、画像認識の精度が飛躍的に向上している。2
これにより、従来の手法では困難であった複雑な疾患のパターン認識や、早期発見が極めて重要となる微小な異常陰影の検出においても高いパフォーマンスを示すようになっている。2
ただし、コンピュータ支援診断はあくまで診断補助を行うツールであり、最終的な臨床診断を下す責任は医師にある。1
過剰診断や偽陽性による患者への負担増、さらにはアルゴリズムのブラックボックス性といった課題も指摘されており、その適正な運用や規制のあり方についての議論が続けられている。2