HEALTH WORDS / 用語解説
ニューレキシン2
Neurexin-2
ニューレキシン2とは、主に中枢神経系においてシナプスの形成や神経伝達の制御に関与する細胞接着分子の一種である。1
ニューレキシン2は、脊椎動物のゲノムにおいて保存されているニューレキシンファミリー(NRXN1、NRXN2、NRXN3)を構成するタンパク質の一つであり、NRXN2遺伝子によってコードされている。2
哺乳類の脳内において、ニューレキシナファミリーはプレシナプス(シナプス前部)に局在し、ポストシナプス(シナプス後部)に存在するリガンドであるリルトシンやニューロリシンなどの分子と特異的な結合を形成する。3
この分子間相互作用は、興奮性および抑制性シナプスの構造的維持、シナプス可塑性の調節、さらには神経回路の適切な配線と機能的な成熟において極めて重要な役割を果たしている。4
分子構造的特徴として、ニューレキシン2の遺伝子からは選択的スプライシング(オルタナティブスプライシング)を介して多数のアイソフォームが生成されることが知られており、これによりシナプス間における多様な認識と結合の特異性が生み出されている。1
近年の遺伝学および分子生物学の研究において、ニューレキシン2遺伝子の変異や発現異常は、自閉スペクトラム症や統合失調症などの神経発達障害および精神疾患の病態に関与している可能性が指摘されており、詳細な機能解析が進められている。3
参考文献・出典
- GenCards: https://www.genecards.org/cgi-bin/carddisp.pl?gene=NRXN2 ↩1 ↩2
- Ensembl: https://www.ensembl.org/Homo_sapiens/Gene/Summary?db=core;g=ENSG00000185934 ↩
- National Center for Biotechnology Information: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/gene/9380 ↩1 ↩2
- UniProt: https://www.uniprot.org/uniprotkb/Q9YH38/entry ↩