HEALTH WORDS / 用語解説
シナプス可塑性
synaptic plasticity
神経細胞のシナプスに加わる刺激の強さによってその部分の情報伝達効率が変化すること、また、変化できる性質のこと。頻繁に強く信号が伝達されるシナプスは次第にその結合が強くなり、そうでないシナプスはその結合が弱くなっていく。この可塑性はカナダの心理学者ドナルド・ヘッブ(Donald Olding Hebb)が提唱したためヘッブ型可塑性とも呼ばれる。12
刺激を直接受けなかったシナプスの強度は、刺激を受けたシナプスに近いほど弱くなり、逆に少し離れたシナプスでは強くなることが知られており、シナプス強度を強くするシグナルと弱くするシグナルが並行して稼働していることが報告されている。3
記憶の形成もシナプス可塑性によって行われる。神経伝達物質としてはグルタミン酸がシナプスの変化において中心的な役割を果たす。456
参考文献・出典
- 記憶・学習のメカニズムを分子レベルで明らかに 記憶・学習を操作できるか 幸田 和久(生理学)|KOMPAS: http://kompas.hosp.keio.ac.jp/sp/contents/medical_info/science/201404.html ↩
- 経験による脳回路の変化を新モデルで予測 | 理化学研究所: https://www.riken.jp/press/2014/20141023_1/ ↩
- シナプス間の競合のメカニズムを発見 | 理化学研究所: https://www.riken.jp/press/2021/20210212_1/index.html#note3 ↩
- 頭皮に電子回路をとりつけ脳をアシスト | 東京大学: http://www.u-tokyo.ac.jp/public/public01_260722_j.html ↩
- 北海道大学 脳科学研究教育センター 神谷温之 シナプス可塑性のメカニズム: https://www.hokudai.ac.jp/recbs/04_staff/data/recbs2015/p11.pdf ↩
- 高次脳神経機能、特に学習・記憶における シナプス可塑性の分子機構 髙宮考悟: http://www.med.miyazaki-u.ac.jp/1physiol/greeting/pdf/340101.pdf ↩
- 東北大学 脳機能解析分野 シナプスとニューロンネットワーク: http://neuro.med.tohoku.ac.jp/japanese/education/class/med_classes/synapse2011-2.pdf ↩