ホームプラトー虹彩形状

HEALTH WORDS / 用語解説

プラトー虹彩形状

Plateau iris configuration

プラトー虹彩形状とは、前房深度が正常であるにもかかわらず隅角が狭い、あるいは閉塞の危険性を示す解剖学的特徴を指す用語である。1

通常、原発閉塞隅角緑内障の原因としては、水晶体の厚みや位置に起因する瞳孔ブロックが主に関与するが、プラトー虹彩形状においては毛様体の形態異常や前方偏位が主な要因となる。2

具体的には、毛様体突起が通常よりも前方に位置していたり、内側に傾斜していたりすることにより、虹彩根部が前方に押し上げられる。2

その結果、虹彩の中央部は平坦な形状を維持しながらも、虹彩根部が隅角を圧迫し、隅角閉塞を引き起こす構造的特徴を持つに至る。1

この形状を有する患者では、レーザー虹彩切開術を施行して瞳孔ブロックを解除したとしても、毛様体の位置関係による隅角の狭小化が残存するため、閉塞隅角緑内障の発症や眼圧上昇のリスクが持続することが知られている。1

臨床的な診断には、前眼部三次元画像解析装置(CASIAなど)や超音波生体顕微鏡(UBM)を用いた前眼部の断層撮影が極めて有用であり、隅角構造や毛様体の位置を詳細に評価することが可能となる。2

これらの画像診断により、隅角が狭い原因が瞳孔ブロックによるものか、あるいは本症のような毛様体の異常に起因するものかを鑑別することが、適切な治療方針を決定する上で重要となる。1

治療においては、レーザー虹彩切開術が無効である場合が多く、ピロカルピンなどの縮瞳薬の長期投与や、レーザー周辺虹彩形成術などを行って虹彩根部を隅角から遠ざける処置が検討される。2

参考文献・出典

  1. 日本眼科学会 雑誌: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjo/119/12/119_888/_pdf ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
  2. J-STAGE: https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/145/2/145_71/_pdf ↩1 ↩2 ↩3 ↩4