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HEALTH WORDS / 用語解説

亜リン酸

亜リン酸とは、リンのオキソ酸の一つであり、化学式が $H_3PO_3$ で表される化合物である。1 構造式としては $HP(=O)(OH)_2$ と表され、分子内に水素原子が直接リン原子に結合しているため、中心のリンの酸化数は+3価をとる。2 通常の正リン酸(リン酸)が3つの水酸基を持つ三塩基酸であるのに対し、亜リン酸は2つの水酸基しか持たない二塩基酸としての性質を示す。1

物理的性質として、亜リン酸は常温において無色の結晶性固体、あるいは粉末として存在し、水やエタノールに非常に溶けやすい性質を持つ。2 吸湿性が極めて強いため、空気中に放置すると空気中の水分を吸収して潮解し液体状になる特徴がある。2 加熱すると分解し、ホスフィンやリン酸などを生成するため、取り扱いや保管の際には温度や湿度に十分な注意が必要とされる。2

化学的性質としては、強い還元作用を示すことが挙げられる。1 水溶液中では銀鏡反応を示すなど、金属イオンを還元して沈殿を生じさせる能力があるため、還元剤としての用途が存在する。1 また、農薬の分野や金属表面処理剤の原料、プラスチックの安定剤など、多様な工業製品の合成中間体としても広く利用されている。1

安全性および健康影響の面においては、亜リン酸は皮膚や眼に対して強い刺激性を持ち、接触した場合には炎症や薬傷を引き起こすおそれがある。2 粉末やミストを吸入した場合には、呼吸器系の粘膜を刺激するため、適切な保護具の着用が義務付けられている場合が多い。2 環境中においては水生生物に対する影響なども考慮する必要があり、化学物質としての法規制や安全データシート(SDS)に基づいた適切な管理が求められる物質である。2

参考文献・出典

  1. 和光純薬時報: https://www.chemedchem.jp/wakolabo/wakojohou/pdf/wj201201_p18-19.pdf ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5
  2. 職場のあんぜんサイト: https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/7905-26-6.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7