HEALTH WORDS / 用語解説
尿道平滑筋
Urethral smooth muscle
尿道平滑筋とは、尿道の壁を構成し、排尿筋とともに下部尿道における尿の蓄積および排出の制御に関与する平滑筋である。1
尿道平滑筋は、自律神経系の支配を受けて不随意に収縮・弛緩を行う筋組織であり、尿道の内層を取り囲むように平滑筋束を形成している。1
解剖学的に見て、尿道平滑筋は膀胱の膀胱三角部から連続して尿道の長軸方向に走行する内側の縦走層と、尿道をリング状に取り囲む外側の環状層に大別されることが多い。1
この平滑筋層の構造は、尿の蓄尿期においては交感神経の緊張によって収縮あるいはトヌス(緊張度)を維持し、内尿道括約筋としての機能を補助することで尿失禁を防ぐ役割を果たしている。2
一方、排尿期には、交感神経活動の抑制と副交感神経および一酸化窒素(NO)などの神経伝達物質を介した経路によって尿道平滑筋が弛緩し、尿道の内腔が広がることで尿の円滑な通過を可能にする。2
尿道平滑筋の機能不全や神経障害は、蓄尿障害や排尿障害といった下部尿路症状を引き起こす要因の一つとなり、臨床医学や泌尿器科学の分野において重要な研究対象となっている。2
参考文献・出典
- Anatomical Science International: https://link.springer.com/article/10.1007/s12565-018-0460-7 ↩1 ↩2 ↩3
- Low Urin Tract Symptoms: https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1757-5672.2011.00118.x ↩1 ↩2 ↩3