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HEALTH WORDS / 用語解説

硬質ポリ塩化ビニル

rigid polyvinyl chloride

硬質ポリ塩化ビニルとは、可塑剤をほとんど加えずに製造されるポリ塩化ビニルの一種であり、優れた機械的強度や耐薬品性を持つ合成樹脂である。1

ポリ塩化ビニル(PVC)は、塩化ビニル単体を重合して得られる高分子化合物であるが、その製造過程や配合において可塑剤を添加しない、あるいはごく微量に留めたものを一般に硬質ポリ塩化ビニルと呼ぶ。1

この素材は熱可塑性樹脂に分類され、一定以上の温度に加熱することで軟化し、冷却すると再び硬化する性質を持つため、多様な形状への加工が可能である。

硬質ポリ塩化ビニルの最大の特徴は、その高い機械的強度と優れた剛性にある。 衝撃や引っ張りに対しても比較的強い耐性を示し、建造物の構造部材や工業用の配管など、負荷がかかる環境下での使用に適している。

また、耐薬品性においても非常に優れた性能を発揮する。 多くの酸やアルカリ、塩類などの化学物質に対して安定であり、金属製材料では腐食や劣化が生じるような過酷な化学環境下でも、腐食を受けにくい耐食性材料として広く利用されている。

さらに、電気絶縁性が高いため、電気設備の部材や電線の被覆などにも応用されてきた歴史がある。 自己消火性も併せ持っており、火源から離れると自然に消火しやすいという燃焼特性上の利点もある。

一方で、熱に対する特性として、長時間の高温環境や直射日光(紫外線)にさらされると、熱劣化や変色、物性低下を起こす場合があるため、用途や設置環境に応じた安定剤や添加剤の調整が行われる。 特に屋外で使用される場合には、耐候性を高めるための配合上の工夫が必要とされる。

加工性の面では、切断、切削、溶接、曲げ加工などが比較的容易であるため、継手やバルブ、各種タンク、ダクトなどの化学プラント用部材から、日用品や建材に至るまで多様な分野の製品に成形されてきた。1

廃棄やリサイクルの観点においては、塩素を含有する高分子化合物であることから、適切な廃棄物処理や資源循環の枠組みが重要視される素材の一つとなっている。2

参考文献・出典

  1. 厚生労働省 職場のあんぜんサイト: https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/kensaku/anzen50/46077.htm ↩1 ↩2 ↩3
  2. 経済産業省: https://www.meti.go.jp/policy/recycle/main/data/research/h18fy/060324_1.pdf ↩