HEALTH WORDS / 用語解説
脊髄運動神経
Spinal motor nerve
脊髄運動神経とは、脊髄の前角から起こり、骨格筋へ向かって神経信号を伝え、その収縮を支配する運動神経である。1 2
脊髄の灰白質には神経細胞の細胞体が集まっており、その腹側に位置する前角からは運動神経の軸索が起始している。1 2 この前角に存在する運動神経細胞は、アルファ運動神経細胞およびガンマ運動神経細胞に大別され、骨格筋の収縮や筋紡錘の緊張状態の調節において中心的な役割を担っている。1 2
前角細胞から発せられた軸索は前根を通って脊髄の外へと出て、末梢神経を構成しながら効果器である骨格筋へと到達する。1 2 運動神経の終末と骨格筋の筋線維の間には神経筋接合部が形成されており、神経の興奮が到達するとアセチルコリンなどの神経伝達物質が放出されることで筋収縮が引き起こされる。1 2
このように、脊髄運動神経は脳からの上位中枢からの下行性伝導路を介した随意運動の指令を末梢へ伝えるだけでなく、脊髄反射の反射弓の構成要素としても不可欠な機能を有している。1 2 脊髄の前角細胞や前根、あるいは末梢神経が変性疾患や外傷などの障害を受けると、筋力低下、筋萎縮、腱反射の減弱または消失といった下位運動神経障害の症状が現れる。1 2