ホーム頬粘膜がん

HEALTH WORDS / 用語解説

頬粘膜がん

buccal mucosa cancer

頬粘膜がんとは、口腔内の側面である頬粘膜に発生する悪性腫瘍であり、頭頸部がんの一種である。1 口腔がん全体のなかでは比較的まれな発生頻度とされているが、局所的な浸潤や頸部リンパ節転移を起こしやすい特徴を持つ。1

発生に関する主な危険因子としては、喫煙や飲酒の長期継続が挙げられる。1 特に南アジアなどの地域では、たばこ葉や石灰などを混ぜた嗜好品を噛む習慣が強い関連性を持つことが知られている。2 また、義歯の慢性的な機械的刺激や不適合な補綴物による粘膜の物理的損傷が、長期にわたって持続することが発生の誘因となる場合がある。1

初期症状としては、痛みを伴わない口内炎や粘膜の硬結、白色や赤色の斑点(白板症や紅板症など)として現れることが多い。1 病変が進行するにつれて、持続的な疼痛、出血、開口障害、知覚異常、顔面皮膚への浸潤などが生じるようになる。1 さらに疾患が進行すれば、頸部リンパ節へ転移をきたし、首の腫れとして自覚されることもある。1

診断においては、視診および触診によって病変の広がりや硬結の有無を確認するほか、確定診断のために生検を行って病理組織学検査を実施する。1 また、原発巣の深達度や骨浸潤の評価、さらには遠隔転移の有無を調べるために、CT検査、MRI検査、PET検査などの画像診断が組み合わせて行われる。1

治療の基本方針は、病期や患者の全身状態に基づいて決定される。1 早期の病変に対しては外科手術による切除が第一選択となることが多く、広範囲な切除が必要な場合には、再建手術を併用して形態と機能の温存を図る。1 進行がんや手術が困難な場合には、放射線治療や薬物療法(化学療法)を単独あるいは組み合わせて実施する集学的治療が行われる。1

参考文献・出典

  1. 国立がん研究センター: https://ganjoho.jp/public/cancer/oral_cavity/index.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12
  2. 厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/www1/houdou/1004/h0428-1_6.html ↩