HEALTH WORDS / 用語解説
MAPKキナーゼキナーゼキナーゼ
MAPK kinase kinase
MAPKキナーゼキナーゼキナーゼとは、細胞内のシグナル伝達においてMAPKカスケードの最上流を活性化する酵素であり、一般にMAPKKKまたはM3Kと略されるプロテインキナーゼの一種である。1
真核生物の細胞におけるシグナル伝達系では、外部からの刺激やストレス、成長因子などのシグナルが受容体を介して細胞内へと伝達される。2
このシグナル伝達の主要な経路の一つがMAPK(Mitogen-activated protein kinase)カスケードであり、これは基本的に3段階のキナーゼが順次リン酸化により活性化していく保存された情報伝達機構である。3
MAPKキナーゼキナーゼキナーゼは、この3段階の最上部に位置し、下流に存在するMAPKキナーゼキナーゼ(MAPKK)をリン酸化することによってこれを活性化する機能を担っている。4
活性化されたMAPKキナーゼキナーゼはさらにMAPKをリン酸化し、最終的にMAPKが転写因子などの様々な標的タンパク質をリン酸化することで、細胞の増殖、分化、アポトーシス、ストレス応答などの多様な生物学的応答を引き起こす。4
MAPKキナーゼキナーゼキナーゼの代表的な例としては、Raf、MEKK、ASK1などが挙げられ、これらはそれぞれ特異的な上流シグナルを受信して下流の経路へと情報を伝達する重要な役割を果たしている。1
これらの分子の活性異常や変異は、がんをはじめとする様々な疾患の発症や進展に関与していることが知られており、創薬の重要な標的分子としても広く研究されている。3
参考文献・出典
- 生命科学データベースプロジェクト: https://biosciencedbc.jp/ ↩1 ↩2
- NIBIOHN 医薬基盤・健康・栄養研究所: https://www.nibiohn.go.jp/ ↩
- 国立情報学研究所: https://ci.nii.ac.jp/ ↩1 ↩2
- J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/ ↩1 ↩2