HEALTH WORDS / 用語解説
TFⅡA
Transcription factor II A
TFIIAとは、真核生物のRNAポリメラーゼⅡによる転写開始前複合体の形成を促進する基本転写因子の一つである。1
TFIIAは、転写の初期段階においてTATA結合タンパク質(TBP)およびTATAボックス結合タンパク質関連因子(TAF)から構成されるTFIIDとプロモーター上のTATAボックスとの結合を安定化させる働きを持つタンパク質複合体である。2
真核生物のタンパク質をコードする遺伝子の転写においては、RNAポリメラーゼⅡが正確に転写開始点に遺伝子を認識して結合することが求められる。1
この転写の開始に際しては、TFIIDをはじめとする複数の基本転写因子がプロモーター領域に順次集積し、転写開始前複合体を形成する必要がある。2
TFIIAはこの過程において必須の役割を担っており、TFIIDとTATAボックスの特異的な相互作用を助けるとともに、転写を抑制する因子の結合を競合的に阻害することで転写の活性化を導く。2
生化学的な構造としては、複数のサブユニットから構成されるヘテロダイマーあるいはヘテロトリマーとしての性質を示し、生物種によって異なるものの、高度に保存された構造と機能を有している。1
このように、TFIIAは転写制御の初期段階における重要な調節因子であり、遺伝子発現の精密なコントロールにおいて中心的な役割を果たしている。2
参考文献・出典
- J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200907038596001046 ↩1 ↩2 ↩3
- 生命科学の実験技術情報 - 羊土社: https://www.yodosha.co.jp/yontology/index.php?id=384 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4