HEALTH WORDS / 用語解説
TRP-2
Tyrosinase-related protein 2
TRP-2とは、メラニン合成経路において酵素として働き、チロシナーゼ関連タンパク質ファミリーに属する分子である。1
別名としてDOPachrome tautomerase(DCT)とも呼ばれ、メラノサイト(色素細胞)においてドーパクロムを5,6-ジヒドロキシインドール-2-カーボン酸(DHICA)へと異性化する触媒反応を担う。2
メラニン生合成は皮膚や毛髪の色素形成に必須のプロセスであり、TRP-2はこの過程を調節する重要な因子の一つとして機能している。3
生化学的および分子生物学的研究において、TRP-2はチロシナーゼやTRP-1とともにメラノソームの膜上に存在し、色素沈着の制御機構に関与していることが示されている。3
また、TRP-2は悪性黒色腫(メラノーマ)の腫瘍マーカーとしても広く知られており、免疫組織化学的な診断やがん免疫療法の標的分子としての研究が進められている。4
発生学の分野では、TRP-2は神経堤細胞からメラノサイトへと分化する過程の初期マーカーとしても利用され、細胞の移動や分化の追跡に役立てられている。3
参考文献・出典
- KEGG PATHWAY: hsa04916: https://www.kegg.jp/dbget-bin/www_bget?hsa04916 ↩
- Enzyme Commission: 5.3.3.12: https://enzyme.expasy.org/EC/5.3.3.12 ↩
- UniProt: P40176 - DCT_HUMAN: https://www.uniprot.org/uniprotkb/P40176/entry ↩1 ↩2 ↩3
- 国立がん研究センター 希少がんセンター 悪性黒色腫: https://rarediseases.ncc.go.jp/rare-diseases/悪性黒色腫/ ↩