HEALTH WORDS / 用語解説
Ⅰ型糖鎖
Type 1 chain
Ⅰ型糖鎖とは、哺乳類の糖鎖構造の一つであり、Galβ1-3GlcNAcという特徴的な二糖の結合様式(リピート構造や末端構造)を持つ糖質の分類名である。1
糖鎖はタンパク質や脂質に共有結合して糖蛋白質や糖脂質を形成し、細胞表面において様々な生物学的プロセスに関与している。2
ヒトをはじめとする哺乳動物の体内において、糖鎖の生合成に関わる糖転移酵素の作用により糖鎖の骨格が構築されていく。1
その中でGalβ1-3GlcNAcという結合様式を基本骨格とするものはType 1 chain(Ⅰ型鎖)と呼ばれ、Galβ1-4GlcNAcを基本骨格とするII型糖鎖(Type 2 chain)とは区別される。1
Ⅰ型糖鎖およびII型糖鎖といった基本骨格の差異は、赤血球の血液型抗原であるルイス血液型抗原やABO式血液型抗原などの糖鎖抗原の多様性を生み出す上で重要な基盤となっている。2
例えば、Le^a(ルイスa)抗原やLe^b(ルイスb)抗原といったルイス血液型に関連する糖鎖構造は、このⅠ型糖鎖骨格を基礎としてフコースなどが付加されることで形成される。1
また、これら糖鎖の末端構造や修飾様式は、細胞接着、免疫応答、細胞分化、さらには病原体の受容体としての機能など、多岐にわたる生体防御および細胞間相互作用において極めて重要な役割を果たしていることが知られている。2
参考文献・出典
- 糖鎖バイオデータベース: https://togodb.biosciencedbc.jp/glycan/show/1598 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
- glycanResiopeedia: https://glycomedb.expasy.org/glycan_resiopeedia/ja/glycan/1598 ↩1 ↩2 ↩3