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HEALTH WORDS / 用語解説

アクチノバチルス・セミニス

Actinobacillus seminis

アクチノバチルス・セミニスとは、主にヒツジにおける繁殖障害、特に精巣上体炎や副睾丸炎、精巣炎を引き起こすグラム陰性杆菌の一種である。1

本菌は、パスツレラ科(Pasteurellaceae)アクチノバチルス属に分類される細菌であり、ヒツジの生殖器系に感染することで知られている。2

感染した雄のヒツジでは、精巣上体の腫脹や硬化といった病変が形成され、精液の性状悪化や不妊の原因となるため、羊毛・羊肉生産などの畜産業において経済的損失をもたらす重要な病原体の一つとして認識されている。1

病原性や感染経路に関する研究が進められており、自然界や保菌動物の生殖器粘膜などからの水平感染や、交配を通じた性感染が病態の拡大に関与していると考えられている。2

診断においては、臨床症状の観察に加え、精液や病変部からの細菌分離培養や同定試験が行われるほか、血清学的検査などが防疫やサーベイランスの場において活用されることがある。1

治療および予防対策としては、抗菌薬の投与が試みられることもあるが、精巣上体などの組織の構造上、薬剤が移行しにくく根治が難しい場合も多いため、感染牛・羊の淘汰や群の衛生管理の徹底が予防上極めて重要視されている。2

参考文献・出典

  1. 動物衛生研究部門: https://www.naro.go.jp/org/niah/disease/sheep/epididymitis.html ↩1 ↩2 ↩3
  2. J-STAGE: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsvsmo1950/1986/21/1986_21_21/_article/-char/ja/ ↩1 ↩2 ↩3