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HEALTH WORDS / 用語解説

ゲノム解析技術

Genome Analysis Technologies

ゲノム解析技術とは、生物が持つすべての遺伝情報であるゲノムの塩基配列やその構造、機能を網羅的に解析する一連の実験的・情報科学的技術の総称である。1

生命科学および医学の分野において、ゲノム解析技術は疾患の原因究明、個体差に基づく医療、進化生物学の解明など、極めて広範な領域の基盤となる技術として発展を続けてきた。2

歴史的に、ゲノム解析は1970年に開発されたサンガー法によるDNAシーケンシングを主軸として発展してきた。3 サンガー法は高い精度を誇るものの、長大なゲノム全体を網羅するには多大な時間と費用を要するという課題があった。3

近年では、こうした課題を克服するために次世代シーケンサー(NGS)と呼ばれる超高速なDNAシーケンシング技術が実用化され、解析のスループットが飛躍的に向上した。3 次世代シーケンサーを用いることで、膨大な数のDNA断片を並列して同時に読み取ることが可能となり、ヒトゲノム全体の解読が数日単位で行えるようになった。1

さらに、ゲノム解析技術には塩基配列の決定だけでなく、エピジェネティクス修飾の解析や、RNAの発現量を網羅的に測定するトランスクリプトーム解析なども含まれる。2 これにより、遺伝子がどのように発現し、制御されているのかという動的な生命現象の理解が可能となっている。1

医療分野においては、ゲノム解析技術の発展ががんゲノム医療や難病の原因遺伝子特定などに直接的な恩恵をもたらしている。2 患者個々のゲノム情報を詳細に調べることで、それぞれの病態や体質に適した分子標的薬の選定や、副作用のリスク予測が行われるようになっている。2

このように、ゲノム解析技術は基礎研究から臨床応用までを繋ぐ極めて重要な役割を担っており、今後の医学および生物学の進展において不可欠な技術基盤であり続けている。1

参考文献・出典

  1. 文部科学省 ライフサイエンスの広場: https://www.lifescience.mext.go.jp/genomeres/basic.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
  2. 国立研究開発法人日本医療研究開発機構: https://www.amed.go.jp/aboutus/collaboration/genome_index.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
  3. 国立国会図書館 調査と情報: https://dl.ndl.go.jp/view/download/digideol_11226065_po_1021.pdf?contentNo=1 ↩1 ↩2 ↩3