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HEALTH WORDS / 用語解説

シグナル認識粒子受容体

Signal recognition particle receptor

シグナル認識粒子受容体とは、真核生物の小胞体膜または原核生物の細胞膜上に存在し、シグナル認識粒子(SRP)とその積荷であるリボソーム・ nascent chain 複合体を特異的に認識して結合する膜タンパク質複合体である。1

この受容体は、小胞体でのタンパク質の生合成および膜透過においてきわめて重要な役割を担っており、GTP結合タンパク質としての性質を持つことで知られている。2

真核生物におけるシグナル認識粒子受容体は、一般にSRP受容体αサブユニット(SRα)とSRP受容体βサブユニット(SRβ)という2つの異なるサブユニットから構成されるヘテロ二量体として機能する。3

大型のサブユニットであるSRαは、細胞質側に突き出たドメインを持ち、ここにシグナル認識粒子(SRP)が結合する。4

一方のSRβは膜貫通領域を持つ膜タンパク質であり、小胞体膜に受容体全体をしっかりと固定する役割を果たしている。4

細胞質内でタンパク質の翻訳が進行する際、アミノ酸配列のN末端に現れるシグナル配列をシグナル認識粒子(SRP)が結合して認識する。1

このSRPとリボソームの結合によって翻訳は一時的に停止または遅延し、タンパク質が誤って細胞質へ遊離してしまうことが防がれる。4

続いて、SRPが結合したリボソーム複合体は、小胞体膜上に存在するシグナル認識粒子受容体へと誘導され、これによってタンパク質は適切な膜透過経路へと導かれる仕組みになっている。1

シグナル認識粒子受容体とシグナル認識粒子の相互作用には、両者がそれぞれ持つGTP加水分解酵素活性が深く関わっており、GTPの結合と加水分解が分子スイッチとして働くことで、効率的なタンパク質の受け渡しが行われる。5

受容体への受け渡しが完了すると、シグナル認識粒子はリボソームから解離して細胞質へと回遊し、次の翻訳産物の認識に再利用される。3

同時に、リボソームは小胞体膜上のタンパク質透過チャネルであるトランスロコンへと引き渡され、翻訳が再開されながら小胞体内腔あるいは膜内へとタンパク質が送り込まれていく。1

このように、シグナル認識粒子受容体は細胞内におけるタンパク質の品質管理およびオルガネラ間の物質輸送ネットワークを支える必須の分子装置として機能している。4

参考文献・出典

  1. 日本化学会 生物化学 基礎の基礎: https://www.chemicaldaily.co.jp/wp-content/uploads/2018/11/biochem_base_04.pdf ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
  2. Wikipedia シグナル認識粒子受容体: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%%E3%83%8A%E3%83%AB%E8%AA%8D%E8%AD%98%E7%B2%92%E5%AD%90%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93 ↩
  3. Wikipedia シグナル認識粒子受容体: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%AB%E3%82%%E3%83%8A%E3%83%AB%E8%AA%8D%E8%AD%98%E7%B2%92%E5%AD%90%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93 ↩1 ↩2
  4. Wikipedia シグナル認識粒子受容体: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%AB%E3%82%%E3%83%8A%E3%83%AB%E8%AA%8D%E8%AD%98%E7%B2%92%E5%AE%B9%E4%BD%93 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
  5. Wikipedia シグナル認識粒子受容体: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%AB%E3%82%%E3%83%8A%E3%83%AB%E8%AA%8D%E8%AE%B9%E3%83%B2%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93 ↩