HEALTH WORDS / 用語解説
上後鋸筋
Serratus posterior superior
上後鋸筋とは、胸郭の背部上方に位置し、上位肋骨を引き上げる作用を持つ骨格筋の一つである。1
上後鋸筋は、項靭帯の下部および第7頸椎から第3胸椎(または第2胸椎)までの棘突起から起始する。1
筋束は外側下方へと斜走し、第2肋骨から第5肋骨の外側における肋骨角の上位で停止する。2
この筋肉の主要な機能は、吸気の際に上位肋骨を上方および外側へ引き上げることにより、胸郭を拡大させる補助呼吸筋として働くことである。3
上後鋸筋は深部背筋(固有背筋)とは異なり、体幹の表層から中層にかけて発達する胸背部の筋群に含まれる。1
発生学的には体節に由来する外骨格筋であり、上位胸神経の前枝から分枝する神経によって支配されている。3
構造的には菱形筋や僧帽筋の深層に位置し、さらにその深層には脊柱起立筋などが存在するため、背部の解剖においては中層の筋層を構成する重要な構造物として確認される。1
臨床医学やリハビリテーション医学の領域においては、肩甲骨周囲の疼痛や胸郭出口症候群などの疾患、あるいは呼吸運動に伴う背部痛の文脈において言及されることがある。3
参考文献・出典
- 日本人体解剖学 上巻: https://www.naramed-u.ac.jp/~ana1/anatomy/joi1.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
- 日本人体解剖学 上巻: https://www.naramed-u..ac.jp/~ana1/anatomy/joi1.html ↩
- 解剖学用語: https://www.anatomy.med.keio.ac.jp/funatama/anatomy/joi/joi.html ↩1 ↩2 ↩3