HEALTH WORDS / 用語解説
内側膝状体
内側膝状体とは、間脳の視床の後下部に位置し、聴覚の中継核として機能する神経核である。1
内側膝状体は、中脳にある下丘からの神経線維を受け取り、これを大脳皮質の一次聴覚野へ投射する極めて重要な聴覚伝導路の一部である。2
解剖学的に見て、内側膝状体は視床の後方に突出する一対の隆起である膝状体の一部をなし、外側に位置する外側膝状体が視覚情報を処理するのに対し、内側膝状体は聴覚情報の処理を特異的に担当している。1
この神経核は内部でいくつかの亜核に細分化されており、一般的に腹側部、背側部、内側部に大別される。腹側部は中心的な聴覚伝導路として下丘から一次聴覚野へ音情報を正確に中継する役割を担う一方、背側部や内側部は体性感覚や運動系など他の感覚モダリティとの統合や、注意、感情といった高次脳機能にも関与していると考えられている。1
内側膝状体における神経回路の処理は、単なる情報の通過点ではなく、音の周波数や強弱、到来方向などの聴覚特徴量を抽出し、大脳皮質へ効率よく伝達するための高度な情報処理が行われている。2