ホーム動的核袋線維

HEALTH WORDS / 用語解説

動的核袋線維

Dynamic nuclear bag fiber

動的核袋線維とは、筋紡錘に存在する骨格筋の感覚受容器である核袋線維のサブタイプのひとつであり、主に伸展の速度などの動的な感覚情報を中枢神経系へ伝える錘外筋線維に対して並列に配置された筋線維である。12

筋紡錘の内部には感覚を捉える線維としていくつかの種類が知られており、その中でも核袋線維は細胞核が筋線維の中央部に蓄積して膨らんだ構造を持つ特徴がある。12

核袋線維はさらに形態学的および生理学的な性質の違いから、動的性質に関与する動的核袋線維(Bag1線維)と、静的性質に関与する静的核袋線維(Bag2線維)の2種類に大別される。12

このうち動的核袋線維は、一次感覚終末であるIa群線維と主に結合しており、筋肉が引き伸ばされる際の速度や加速度といった動的な変化に対して非常に敏感に応答する機能を持っている。12

運動神経の支配に関しては、ガンマ運動ニューロンのうち動的ガンマ運動ニューロンからの入力を受けることで、筋紡錘自体の感度を調節し、多様な運動制御において重要な役割を果たしている。12

組織学的には、動的核袋線維は核鎖線維や静的核袋線維と比較して細長い形状を示し、ATPase染色などの組織化学的特性においても固有の性質を示すことが知られている。12

このように動的核袋線維は、生体が自らの身体の位置や運動状態を正確に把握するために不可欠な固有受容感覚の情報処理において、中心的な機能を担っている構造である。12

参考文献・出典

  1. 日本生理学会: https://www.physiologicalsociety.jp/ ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7
  2. 国立情報学研究所 CiNii Research: https://ci.nii.ac.jp/cid/DA03759324 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7