HEALTH WORDS / 用語解説
合成ゴム
Synthetic rubber
合成ゴムとは、石油や天然ガスなどを原料として人工的に合成される高分子化合物のうち、弾性を有するものの総称である。1 天然ゴムと同様に、引き伸ばしても元の形状に戻る優れた弾性ゴムとしての性質を示し、その化学構造や製造方法によって多種多様な特性を持つように設計することが可能である。2
合成ゴムの歴史は20世紀初頭から各国で研究が始められ、第二次世界大戦中における天然ゴムの供給不足を背景として工業的な生産が急速に発展した。3 現在では、自動車のタイヤをはじめとして、工業用ベルト、ホース、パッキン、防振ゴム、さらには医療用器具や日用品に至るまで、極めて幅広い分野で利用されている。4
合成ゴムは、共重合などの化学反応を用いて製造される。2 代表的な種類としては、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。4 これらの各品種は、それぞれ異なる物性を有している。
例えば、スチレン・ブタジエンゴムは耐摩耗性や機械的強度に優れており、主に自動車用タイヤのトレッド部に大量に使用されている。4 また、アクリロニトリル・ブタジエンゴムは耐油性に優れているため、燃料系のホースやオイルシールなどの自動車部品や工業用部材として重宝されている。2 さらに、シリコーンゴムやフッ素ゴムは、極めて高い耐熱性や耐薬品性を示すことから、過酷な環境下で使用される工業用シール材や医療用のカテーテル、チューブなどの医療機器の構成材料としても利用されている。3
このように合成ゴムは、天然ゴムが持つ弾性の特性を補完・拡張する形で発展し、現代の産業基盤や医療分野において不可欠な高分子材料としての役割を担っている。4
参考文献・出典
- e-Gov法令検索: https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000239 ↩
- 化学物質安全データベース: https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/0430.html ↩1 ↩2 ↩3
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構: https://www.nite.go.jp/data/000010356.pdf ↩1 ↩2
- 経済産業省: https://www.meti.go.jp/statistics/toei/result/h28/b2h7_jajp.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4