HEALTH WORDS / 用語解説
固縮
Rigidity
固縮とは、主として錐体外路障害によって生じる筋緊張の異常な亢進状態であり、他動運動に対して全可動域にわたり一様な抵抗を示す現象である12。
神経学的な診察において、固縮は関節を動かした際に伸筋と屈筋の両方が同時に持続的な収縮を起こすことで特徴づけられる1。この抵抗は関節を動かす速度に関わらず一定であり、麻痺や痙縮で見られるような速度依存性の抵抗とは明確に区別される2。
固縮の代表的な病態として、パーキンソン病などの基底核疾患が挙げられる1。パーキンソン病における固縮には、関節を他動的に動かすとガクガクと段階的な抵抗を感じる歯車様固縮(ギヤホイール現象)と、全可動域にわたって滑らかかつ均一な抵抗が持続する鉛管様固縮の二つのタイプが観察されることがある2。これは歯車様固縮の場合、パーキンソン病特有の振戦が微細に重なり合っていることに起因すると考えられている。
臨床的におよびリハビリテーション医学において、固縮は運動障害を引き起こし、患者の歩行障害や姿勢保持障害、日常生活動作の著しい低下をもたらす主要な要因となる1。また、脳卒中などの中枢神経系の病変によっても、痙縮とともに類似の筋緊張異常が認められる場合があり、総合的な神経学的検査による鑑別診断が重要となる1。
参考文献・出典
- 日本神経学会 脳卒中治療ガイドライン: https://www.jsts.gr.jp/guideline/2015_4_2.pdf ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5
- 厚生労働省 難治性疾患克服研究事業 パーキンソン病調査研究班:パーキンソン病診断基準・重症度分類: https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000055418.pdf ↩1 ↩2 ↩3