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HEALTH WORDS / 用語解説

後足部

Hindfoot

後足部とは、足部を解剖学的に区分した際の後方部分を指す用語であり、主として距骨および踵骨の2つの骨によって構成される構造である1。

足部は解剖学および臨床医学において、位置的な関係から後足部、中足部、前足部の3つの領域に大別される。 このうち後足部を構成する距骨は下腿の脛骨および腓骨と関節をなし、足関節(距腿関節)を形成することで足部全体と下腿を繋ぐ重要な役割を担っている。 また、踵骨は足部の中で最も大きな骨であり、足の踵を形成して立位時や歩行時に体重を直接地面へと伝達する基盤となる。

後足部の内部には距骨と踵骨の間に距骨下関節が存在しており、この関節は足部の回内および回外といった複雑な三次元的運動を可能にしている。 歩行周期において、踵が地面に最初に接地するイニシャルコンタクトの局面では、後足部が重要な衝撃吸収の機能を果たしている。 接地直後には距骨下関節が回内運動を行うことで路面からの衝撃を和らげ、その後回外運動へと移行して足部を剛性化し、前方への推進力を生み出すためのテコとしての機能を高める。

臨床医学や整形外科の領域において、後足部は足関節周囲の骨折、変形性関節症、扁平足、足底腱膜炎などの様々な疾患や障害の発症部位となりやすい。 特に踵骨骨折や距骨骨折といった高エネルギー外傷による骨折は、後足部の複雑な解剖学的小範位や関節面の整合性を損なうため、的確な画像診断と治療が要求される。 また、関節リウマチなどの全身性炎症性疾患によっても後足部の関節が破壊され、足部変形や歩行障害を引き起こすことがある。 このように、後足部は下肢の運動連鎖や歩行機能を維持する上で極めて重要な解剖学的領域である2。

参考文献・出典

  1. 日本人形態学会: https://www.jstage.jst.go.jp/article/ase/18/1/18_1_37/_pdf/-char/ja ↩
  2. 日本足外科学会: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpjs/30/2/30_107/_pdf/-char/ja ↩