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HEALTH WORDS / 用語解説

微小管組織中心

Microtubule-organizing center

微小管組織中心とは、真核細胞において微小管の重合を起点とし、その細胞骨格の形成や配向を空間的・時間的に制御する特殊な細胞質領域のことである。1

微小管組織中心は、細胞分裂期における紡錘体の形成や、間期における細胞内の小器官の配置、細胞運動、極性形成などにおいて極めて重要な役割を担っている。1

代表的な微小管組織中心として、動物細胞における中心体があげられる。1

中心体は一対の中心粒と、それをり囲む中心体マトリックスと呼ばれるタンパク質群から構成されており、細胞周期を通じて複製と分配が行われる。1

中心体マトリックスの内部にはガンマチューブリン環複合体が含まれており、これが微小管のマイナス端を保護しつつ、新しい微小管の伸長を開始させる鋳型として機能している。2

微小管はプラス端とマイナス端という明確な極性を持つ骨格であり、微小管組織中心にはマイナス端が固定される一方で、プラス端は細胞質に向かって伸長と短縮を繰り返す動的な不安定性を示す。1

植物細胞や多くの菌類細胞には動物細胞のような明確な中心体が存在しないが、代わりに核膜周囲や細胞質の特定領域に微小管組織中心としての機能が集約されている。1

例えば高等植物の細胞では、核膜が微小管の核周辺型組織中心として働き、間期における表層微小管の配列や細胞分裂時のプレプロフェーズバンドの形成を支えている。1

また、線毛や鞭毛を持つ細胞においては、基底体が微小管組織中心として機能し、運動性の微小管構造を正確に構築および維持する基盤となっている。1

このように、微小管組織中心は細胞の種類や細胞周期の段階に応じて多様な形態をとりながらも、微小管ネットワークの全体的な構造と機能を根底から支える普遍的な細胞構造体である。1

参考文献・出典

  1. J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200906059129598282 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9
  2. J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201307026724641619 ↩