HEALTH WORDS / 用語解説
心臓電図マッピング
cardiac electrophysiological mapping
心臓電図マッピングとは、心臓の電気生理学的特性を空間的に詳細に評価し、不整脈の発生機序や伝導経路を視覚化・解析するための先進的な検査法および診断技術である。1
心臓の電気活動は微小な電位変化として捉えられるが、これを心臓の内部や表面の多数の部位から同時に、あるいは順次記録することで、電気信号の流れる方向やタイミングを三次元的な空間情報として再構築することが可能となる。1
従来からの心電図検査では捉えきれない複雑な不整脈、例えば心房細動や心室頻拍などの病態において、その原因となる異所性発信源やリエントリー回路、あるいは伝導ブロックの正確な位置を特定する上で極めて重要な役割を果たしている。1
この技術の発展により、カテーテルアブレーション(心筋焼灼術)などの治療において、標的となる心筋組織を正確に同定し、効率的かつ安全に手技を行うことが可能となった。1
マッピングの手法には、体表面の多数の電極を用いて心臓全体の電位分布を非侵襲的に推定する体表面電位マッピングから、カテーテルを心臓腔内に挿入して直接心内電位を記録する侵襲的な方法まで様々なアプローチが存在する。2
近年では、コンピュータ技術や画像診断機器の進歩に伴い、心臓の解剖学的な三次元画像とリアルタイムの電位情報を統合した三次元心臓電図マッピングシステムが広く臨床現場で活用されており、より高精度な診断と治療への貢献が期待されている。1