ホーム植物ホメオドメインフィンガー

HEALTH WORDS / 用語解説

植物ホメオドメインフィンガー

Plant Homeodomain finger

植物ホメオドメインフィンガーとは、真核生物のクロマチン修飾や転写調節に関与するタンパク質に見出される保存されたドメイン構造の一つである。1

PHDフィンガーは、およそ50から80個のアミノ酸残基から構成されるジンクフィンガーの一種であり、通常は2つの亜鉛イオンを保持するための特異的なCys4HisCys3あるいはCys3HisCys4などのシステインおよびヒスチジン残基の保存された配列パターンを持っている。2

このドメインの主要な生化学的機能は、ヒストンのアミノ酸残基、特にメチル化を受けたリジン残基を認識して結合することにある。3

多くのエピジェネティクス関連タンパク質やクロマチンリモデリング複合体の構成要素において、PHDフィンガーはヒストンコードの読み取り手として機能し、特定の遺伝子の転写活性化あるいは抑制の制御に直接寄与している。4

植物におけるPHDフィンガー含有タンパク質は、植物ホルモンのシグナル伝達、光周性応答、花芽形成、およびストレス応答などの多様な生理学的プロセスの制御において極めて重要な役割を果たしていることが明らかにされている。5

近年の構造生物学ならびにゲノム科学の進展により、PHDフィンガーとヌクレオソームの相互作用メカニズムの詳細が解明されつつあり、植物の発生段階や環境適応に伴うクロマチン構造の動的な変化を理解する上で不可欠な分子基盤として注目を集めている。6

参考文献・出典

  1. UniProt: https://www.uniprot.org/uniprotkb/P29353/entry ↩
  2. InterPro: https://www.ebi.ac.uk/interpro/entry/InterPro/IPR001965/ ↩
  3. Nature Structural & Molecular Biology: https://www.nature.com/articles/nsmb1206-1142 ↩
  4. Journal of Molecular Biology: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S002228361100346X ↩
  5. Frontiers in Plant Science: https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpls.2018.01452/full ↩
  6. Annual Review of Plant Biology: https://www.annualreviews.org/doi/10.1146/annurev-arplant-043014-114706 ↩