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HEALTH WORDS / 用語解説

皮膚知覚

Cutaneous sensation

皮膚知覚とは、皮膚に存在する各種の受容器が、物理的あるいは化学的な刺激を受容することによって生じる感覚の総称である。1 皮膚知覚は、生体を外環境の危険から守り、外界の状況を把握するための極めて重要な感覚器系の一部をなしている。2 体性感覚の主要な構成要素であり、一般的には触覚、温覚、冷覚、痛覚の4つの基本感覚(四 皮膚感覚)に大別される。3 これらはそれぞれ特有の受容器を介して検出され、最終的に中枢神経系へと伝達されて知覚される。1

皮膚の構造は表皮、真皮、皮下組織に分かれており、その内部には多様な神経終末や受容器が分布している。2 触覚や圧覚に関与する受容器には、マイスネル小体、メルケル盤、パチニ小体、ルフィニ終末などが含まれており、これらは機械受容器として働いている。3 それぞれの受容器は、持続的な圧迫、微細な振動、皮膚のわずかな変形など、異なる物理的特性に対して選択的に応答する性質を持っている。3 例えば、パチニ小体は高頻度の振動を捉えることに特化しており、メルケル盤は皮膚に加わる持続的な圧力や形を識別するのに適している。1

温度の変化を感知する温覚および冷覚は、それぞれ温受容器と冷受容器と呼ばれる専用の受容器によって担われている。3 これらは特定の温度範囲や温度の変動速度に反応する自由神経終末であり、皮膚の表面温度の変化を迅速に検出する。1 また、痛覚は侵害受容器と呼ばれる受容器によって受容され、過度の機械的刺激、熱刺激、あるいは化学物質などの有害刺激を検知するシステムである。3 痛覚は生体に組織損傷が生じた、あるいは生じるおそれがあることを警告するための生体防御機構として極めて重要な役割を果たしている。2

これらの受容器で捉えられた感覚情報は、感覚神経の線維を通って脊髄へと送られる。1 皮膚知覚の伝導路には、大きく分けて後索内側毛系路と前外側系(脊髄視床路など)が存在する。3 触覚や位置覚などの精密な情報は主に後索内側毛系路を上行し、痛覚や温度覚などの情報は主に前外側系を介して視床へと伝達される。1 その後、視床から大脳皮質の体性感覚野へ信号が投射されることで、刺激の位置、強さ、性質が最終的に認識される仕組みとなっている。3

参考文献・出典

  1. 生理学テキスト: https://www.nips.ac.jp/contents/release/files/2020/giall_textbook.pdf ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6
  2. 厚生労働省 職場のあんぜんサイト: https://anzeninfo.mhlw.go.jp/hyouka/hmn/hmn_51.html ↩1 ↩2 ↩3
  3. 脳科学辞典: https://bsd.neuroinf.jp/wiki/体性感覚 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7