HEALTH WORDS / 用語解説
神経節細胞
Ganglion cell
神経節細胞とは、主として網膜の最内層に位置し、視覚情報を脳へと伝達する神経細胞の総称である。1
網膜における神経節細胞は、光受容細胞である視細胞で捉えられ、双極細胞などの中間ニューロンを介して処理された視覚信号を受け取る最終的な出力ニューロンである。1
この細胞の長い軸索は束ねられて視神経を形成し、眼球の後方から脳の視覚中枢へと信号を送る役割を担っている。2
神経節細胞は単に情報を受動的に中継するだけでなく、受容野において複雑な空間的・時間的な情報処理を行っており、明暗のコントラストや輪郭などを抽出して中枢神経系へ伝えている。1
近年の研究では、従来の視覚像の形成には直接関与しないものの、光を直接感受する感光性神経節細胞(メリノプシンを発現する細胞)の存在が明らかにされている。1
この感光性神経節細胞は、体内時計の概日リズムの調節や瞳孔対光反射などの非画像形成性の視覚機能において極めて重要な役割を果たしていることが知られている。1
また、緑内障などの眼疾患においては、眼圧の上昇やその他の因子によって神経節細胞がアポトーシスなどの細胞死を起こし、視野欠損を引き起こすことが医学的に広く知られている。2