HEALTH WORDS / 用語解説
翼突筋窩
pterygoid fovea
翼突筋窩とは、下顎骨の下顎頭の前面にある小窩であり、下顎頭を支持する下顎骨頭の下方に位置する解剖学的な陥凹構造である。1
この陥凹部は下顎骨の下顎枝上部において、関節突起の前面、具体的には下顎頭の直下に存在しており、頭蓋骨の下顎窩と対をなす顎関節周辺の骨形態を構成する重要な部位の一つとして知られている。2
翼突筋窩の最大かつ最も主要な機能的意義は、外側翼突筋の下頭が付着する起始部としての役割を果たしている点にある。3
外側翼突筋は咀嚼筋の一つであり、その下頭の線維がこの翼突筋窩に停止することで、下顎骨の運動において重要な下顎の前方移動や側方移動などの顎運動を円滑に行うための力学的な支点および付着部を提供する。4
臨床医学や口腔外科学の領域においては、下顎骨の骨折、特に下顎骨頭骨折や下顎枝の骨折が生じた際の解剖学的な整復基準や、外科手術時における重要な目標部位の一つとして参照されることがある。5