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HEALTH WORDS / 用語解説

選択的繁殖

Selective breeding

選択的繁殖とは、人間が特定の表現型や遺伝子型を持つ個体を意図的に選別し、交配させることによって、次世代以降に望ましい形質を固定・強化する人工選択の手法である。1

この手法は家畜の品種改良や農作物の栽培種の育成において古くから利用されており、遺伝的な変異の中から人間にとって有用な特性を持つ個体を親として選ぶ作業を繰り返すことで進められる。2

生物学的な観点から見ると、選択的繁殖は自然選択の方向を人間が意図的に操作するプロセスであり、遺伝子プール内の対立遺伝子の頻度を変化させる働きを持つ。1

長期間にわたる選択的繁殖の継続は、元の野生種とは大きく異なる形態や生理機能を持つ品種を作り出す原動力となった一方で、対象となる集団の遺伝的多様性を低下させる要因ともなる。2

遺伝的多様性の減少は、環境変化に対する適応能力の低下や、有害な遺伝子の蓄積につながるリスクを内包しているため、近代の育種学においては多様性の維持と有用形質の向上のバランスが慎重に考慮されている。1

参考文献・出典

  1. 厚生労働省 e-ヘルスネット: https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-041.html ↩1 ↩2 ↩3
  2. 文部科学省: https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu4/toushin/06121406/002.htm ↩1 ↩2