HEALTH WORDS / 用語解説
EMR
Electronic Medical Record
EMRとは、医療機関において患者の診療録や検査結果、処方履歴などの医療情報を電子媒体によって保存・管理するシステムである電子カルテシステムの英語表現における略称である。1 我が国の医療分野においては電子カルテとも呼ばれ、従来の紙カルテに代わって医療安全の向上や業務効率化を図るための基幹システムとして普及が進んでいる。2
EMRの導入により、手書きの診療録における判読困難な文字による医療事故のリスクを軽減することが可能となった。1 また、過去の患者の病歴や薬剤情報を迅速に検索・参照できるため、医師や看護師などの医療従事者間で正確な情報をリアルタイムに共有することが容易になる。2 さらに、処方箋や検査オーダーをシステム上で直接発行できるため、事務作業の効率化や診療報酬請求事務の適正化にも寄与している。1
近年では、院内単独で運用されることが多かったEMRから、地域全体の医療機関間で患者の診療情報を相互に共有する地域医療連携システムへの発展が見られている。2 これにより、転院時や救急搬送時においても、他施設のEMRに蓄積された生体情報や画像診断結果を安全に参照し、継続的かつ質の高い医療サービスを提供することが可能となっている。2 一方で、高度な情報セキュリティ対策や個人情報保護法に基づいた厳格なアクセス管理が求められており、サイバーセキュリティの確保やバックアップ体制の構築が重要な課題となっている。1