HEALTH WORDS / 用語解説
Gシトシン|G
Guanine
Gシトシンとは、DNAおよびRNAを構成する主要な塩基の一つであるグアニンを指す略号、あるいは塩基対を形成する際のシトシンとの関連性や遺伝暗号における表記として用いられる概念である。1 核酸化学において、Gはグアニン(Guanine)の頭文字として広く採用されている。2
グアニンはプリン塩基誘導体の一つであり、化学式はC5H5N5Oで表される有機化合物である。3 DNA鎖およびRNA鎖の内部において、グアニンはシトシンと特異的な水素結合を形成することで核酸の二重らせん構造および高次構造の安定化に寄与している。4 ワトソン-クリック塩基対の法則において、グアニンは3箇所の水素結合を介してシトシンと対をなすため、アデニンとチミン間の水素結合数と比較して塩基対の結合エネルギーがより強固となる。5
生体内におけるグアニンは、核酸の構成成分として遺伝情報の保持および伝達に関与するだけでなく、グアノシン三リン酸(GTP)などのヌクレオチド誘導体としても重要な役割を果たす。6 GTPはエネルギー代謝におけるATPと同様のエネルギー通貨として機能するほか、シグナル伝達経路におけるGタンパク質の活性化や、RNA合成時の基質としても不可欠である。7
また、ゲノム配列解析やバイオインフォマティクスの分野では、DNAの塩基組成を示す指標としてGC含有量(Gシトシン含有量)が算出される。8 GC含有量は、ゲノムの安定性、遺伝子密度、およびDNAの融解温度(Tm値)に直接影響を与えるため、生物学的特徴や進化的背景を解析する上で極めて重要なパラメータとなっている。9
参考文献・出典
- NHGRI Genomics Education: https://www.genome.gov/genetics-glossary/Guanine ↩
- IUPAC-IUB Commission on Biochemical Nomenclature: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC102649/ ↩
- National Center for Biotechnology Information: https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/Guanine ↩
- Nature Education: https://www.nature.com/scitable/definition/guanine-g-297/ ↩
- National Center for Biotechnology Information: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC124311/ ↩
- National Library of Medicine: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK22394/ ↩
- National Center for Biotechnology Information: https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/Guanosine-triphosphate ↩
- National Center for Biotechnology Information: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3166741/ ↩
- Oxford Academic Nucleic Acids Research: https://academic.oup.com/nar/article/29/11/2315/2403672 ↩