HEALTH WORDS / 用語解説
グルコース-6-リン酸脱水素酵素
Glucose-6-phosphate dehydrogenase
グルコース-6-リン酸脱水素酵素とは、ペントースリン酸経路の初期段階においてグルコース-6-リン酸を6-ホスホグルコノ-δ-ラクトンへと変換する酸化反応を触媒する酵素である。1
本酵素は、生体内において補酵素であるNADP+をNADPHへと還元する主要な供給源であり、細胞内の抗酸化作用を維持する上で極めて重要な役割を果たしている。2
赤血球にはミトコンドリアが存在しないため、ペントースリン酸経路がNADPH産生のための唯一の経路であり、グルコース-6-リン酸脱水素酵素の機能に深く依存している。3
赤血球内のNADPHは、グルタチオンを還元型に保つために不可欠であり、これにより活性酸素種や過酸化水素による酸化ストレスから細胞を防御している。3
グルコース-6-リン酸脱水素酵素の遺伝子異常や欠損が生じると、赤血球が酸化ストレスに対して脆弱になり、溶血性貧血を引き起こす原因となる。2
このような遺伝子変異に起因する疾患としてG6PD欠損症が知られており、特定の薬剤や感染症、そら豆の摂取などがトリガーとなって急性の溶血発作が誘発されることがある。3
参考文献・出典
- e-Stat 医薬品効能分類番号表: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000031578335 ↩
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 経済産業省化学物質総合情報提供システム: https://www.nite.go.jp/chem/chrip/chrip_search/sanjyoDetail?no=382 ↩1 ↩2
- 厚生労働省 e-ヘルスネット: https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-049.html ↩1 ↩2 ↩3