ホーム剤形

HEALTH WORDS / 用語解説

剤形

Dosage form

剤形とは、有効成分である薬物を患者に投与しやすい形状、あるいは生体内での薬物動態を適切に制御できるように調製した医薬品の具体的な形態のことである。1 医薬品は有効成分単体では投与が困難であるため、添加剤などを用いて適切な剤形に加工される。2

剤形の分類には、投与経路や物理的状態(固形、半固形、液状など)による多角的なアプローチが存在する。1 主な投与経路としては、経口投与、注射、局所投与(皮膚や粘膜への投与)などが挙げられる。2

経口剤は、最も一般的に用いられる剤形の一つであり、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、液剤などが含まれる。1 これらの経口剤は、消化管からの吸収を目的としており、患者の服薬アドヒアランスの向上や薬効の持続時間を調整するために様々な工夫が凝らされている。2 例えば、徐放性製剤は有効成分が体内で持続的に放出されるよう設計された剤形の一種である。1

注射剤は、有効成分を直接血管内、筋肉内、あるいは皮下などに投与するための剤形であり、液剤の形態をとることが多いが、溶解して用いる固形注射剤もある。1 注射剤は消化管を通らないため、迅速な薬効の発現が期待できる一方で、無菌性を保つ必要がある。2

外用剤は、皮膚や眼、耳、鼻、肺などの身体の表面や特定の部分に局所的または全身的な効果を狙って適用される剤形である。1 これには軟膏剤、クリーム剤、パップ剤、点眼剤、吸入剤などが含まれ、それぞれの適用部位の特性に応じた物理的性質が求められる。2

このように、適切な剤形を選択および設計することは、薬物の有効性と安全性を最大限に引き出し、患者の負担を軽減する上で極めて重要な要素となっている。1

参考文献・出典

  1. 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構: https://www.pmda.go.jp/files/000155734.pdf ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7
  2. 厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/000593457.pdf ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5