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HEALTH WORDS / 用語解説

多発性嚢胞性骨異形成症

Polyostotic fibrous dysplasia

多発性嚢胞性骨異形成症とは、骨の組織が正常な骨組織に置き換わらず、線維組織と異常な骨組織へと置き換わる線維性骨異形成症のうち、複数の骨に病変が広がる疾患である。1

本疾患は、胚発生早期におけるGsα蛋白をコードするGNAS遺伝子の体細胞変異によって引き起こされる先天性の疾患であるが、遺伝するものではない。1

病変が生じる部位は全身のさまざまな骨に及び、頭蓋骨、顔面骨、脊椎、骨盤、および四肢の長管骨などが頻繁に侵される。1

臨床症状としては、骨の脆弱化に起因する骨折、骨変形、疼痛などが現れるほか、頭蓋骨や顔面骨の病変では顔面の非対称性や神経の圧迫による症状が生じることがある。1

また、本疾患は骨の病変だけでなく、内分泌異常を合併することが特徴の一つであり、McCune-Albright症候群として知られる病態を呈する場合がある。2

内分泌異常の代表的なものとしては、女児における思春期早発症、甲状腺機能亢進症、成長ホルモン分泌過剰症、クッシング症候群、および低リン血症性くる病・骨軟化症などが挙げられる。1

皮膚においては、カフェオレ斑と呼ばれる色素斑が体幹や四肢に認められることが多く、この皮膚症状は診断の手がかりとなる重要な所見である。2

診断においては、単純X線検査、CT検査、MRI検査などの画像検査が用いられ、骨内部の嚢胞状変化やすりガラス様陰影といった特徴的な画像所見が確認される。1

さらに、確定診断や遺伝子異常の確認のために、病変部の生検や遺伝子検査が行われることもある。2

治療法については、根治的な治療法は確立されておらず、それぞれの症状に応じた対症療法が中心となる。1

骨折や骨変形に対しては、外科的治療による矯正手術や内固定術が検討されるほか、疼痛や骨吸収を抑制するためにビスホスホネート製剤などの薬剤が使用されることがある。2

合併する内分泌異常に対しても、それぞれのホルモン異常に応じた適切な薬物療法やホルモン療法が行われる。1

参考文献・出典

  1. 難病情報センター: https://www.nanbyou.or.jp/entry/4187 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8
  2. 厚生労働省 難治性疾患等政策研究事業: https://mhlw-grants.niph.go.jp/project/13054 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4