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HEALTH WORDS / 用語解説

抗利尿ホルモン2型受容体

Antidiuretic hormone receptor 2

抗利尿ホルモン2型受容体とは、主として腎臓の集合管基底膜側に存在し、水の再吸収を調節するGタンパク質共役受容体である。12

本受容体は、視床下部で産生されて下垂体後葉から分泌されるバソプレシン(抗利尿ホルモン)の主要な受容体サブタイプのひとつであり、V2受容体とも称される。34

バソプレシンが本受容体に結合すると、共役しているGsタンパク質を介してアデニル酸 cyclaseが活性化され、細胞内のサイクリックAMP(cAMP)濃度が上昇する。56

この細胞内シグナル伝達の結果、タンパク質キナーゼAが活性化され、あらかじめ細胞質内の小胞に蓄えられていたアクアポリン2水チャネルが集合管の管腔側細胞膜へ移行して融合する。42

このアクアポリン2の細胞膜への局在化により、原尿中からの水の受動的な再吸収が飛躍的に促進され、結果として尿が濃縮されて体内の水分が保持される仕組みとなっている。51

抗利尿ホルモン2型受容体の遺伝子異常は、ネフローゼ性ではなく腎性尿崩症の一種であるX連鎖性腎性尿崩症の原因となることが知られており、本遺伝子の変異によって受容体機能が低下または喪失すると、腎臓で水を再吸収できなくなり、大量の希釈された尿が持続的に排泄される。34

一方で、臨床医学の領域においては、本受容体に対する作動薬や拮抗薬などの薬物が開発されており、例えばトルバプタンに代表されるV2受容体拮抗薬は、水利尿薬として心不全や肝硬変に伴う体液貯留、あるいは常染色体優性多発性嚢胞腎の進行抑制などの治療に広く応用されている。37

参考文献・出典

  1. 日本内分泌学会: https://www.jsce.or.jp/index.html ↩1 ↩2
  2. 国立国会図書館サーチ: https://iss.ndl.go.jp/ ↩1 ↩2
  3. 厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/ ↩1 ↩2 ↩3
  4. J-GLOBAL: https://jglobal.jst.go.jp/ ↩1 ↩2 ↩3
  5. CiNii Research: https://ci.nii.ac.jp/ ↩1 ↩2
  6. 医学中央雑誌: https://www.jamas.or.jp/ ↩
  7. 医薬品医療機器総合機構: https://www.pmda.go.jp/ ↩