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HEALTH WORDS / 用語解説

抗VEGF薬

Anti-VEGF drugs

抗VEGF薬とは、血管内皮増殖因子(VEGF)の作用を阻害することで、新生血管の産生や血管透過性の亢進を抑える薬剤の総称である。1

血管内皮増殖因子(VEGF)は、血管の発生や血管新生において中心的な役割を果たすタンパク質の一種であり、生理的な環境だけでなく、腫瘍の増殖や眼科領域における網膜疾患の病態形成にも深く関与している。2

特に眼科領域においては、加齢黄斑変性、糖尿病黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫などの治療において広く用いられている。3

これらの一連の疾患では、眼内におけるVEGFの過剰な産生が引き金となり、もろくて出血しやすい異常な新生血管が網膜や脈絡膜に生じたり、血管からの血液成分の漏出によって浮腫が形成されたりすることで、著しい視力低下や視野障害を引き起こす。2

抗VEGF薬は硝子体注射などの投与経路により眼内に直接あるいは全身的に投与され、過剰なVEGFと結合してその受容体への結合を中和・阻害する。3

これにより、新生血管の成長や増殖が抑制されるとともに、亢進した血管透過性が低下して網膜厚の減少や黄斑浮腫の軽減がもたらされ、視機能の維持や改善が期待できる。3

また、腫瘍学の分野においても、がん組織が自らに栄養や酸素を供給するために形成する腫瘍血管の新生を遮断する分子標的薬として、抗悪性腫瘍薬と併用される形で多くの固形がんの治療に応用されている。1

参考文献・出典

  1. KEGG DRUG: 抗悪性腫瘍薬: https://www.kegg.jp/medicus-bin/get_h_drug?H00067 ↩1 ↩2
  2. KEGG MEDICUS 疾患情報: https://www.kegg.jp/dbget-bin/www_bget?ds:H01445 ↩1 ↩2
  3. PMDA 医薬品情報 添付文書: https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultOutputPDF/400243_1319400A1020_1_04 ↩1 ↩2 ↩3