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HEALTH WORDS / 用語解説

毛孔周囲性紅斑

Perifollicular erythema

毛孔周囲性紅斑とは、皮膚の毛穴(毛孔)の周囲を取り囲むように生じる紅斑(赤み)のことである。1

この所見は、多様な皮膚疾患や全身性疾患において観察される非特異的な臨床症状の一つであり、毛孔周辺の毛細血管の拡張や炎症性細胞浸潤などを反映して出現する。2

毛孔周囲性紅斑を引き起こす代表的な疾患の一つに、毛孔性苔癬が挙げられる。毛孔性苔癬では、角質異常によって毛孔が閉塞し、その周囲に微細な紅斑や丘疹を伴うことがある。3

また、膠原病や血管炎などの全身性疾患の皮膚症状としても認められる場合があり、例えば皮膚筋炎やエリテマトーデスといった自己免疫疾患の経過中に、四肢や体幹の毛孔周囲に特徴的な紅斑が現れることがある。4

さらに、特定の感染症や栄養障害、あるいは薬剤性皮疹の表現型としても毛孔周囲性紅斑が記載されることがあり、臨床医学および皮膚科学の分野において、詳細な視診やダーモスコピー検査による鑑別診断が重要視される所見である。5

病理組織学的には、毛包漏斗部を中心とした血管周囲へのリンパ球などの炎症性細胞の浸潤や、表皮の軽度な海綿状態、あるいは毛包周囲の紅斑を形成する充血像が確認されることが多い。6

このように、毛孔周囲性紅斑は単一の疾患名ではなく、様々な皮膚病変の基盤にある病態生理を理解する上で重要な臨床症状の一つとして位置づけられている。2

参考文献・出典

  1. 皮膚科用語集 第3版: https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/glossary_3rd.pdf ↩
  2. 南山堂 医学大辞典 第20版 ↩1 ↩2
  3. 今日の皮膚疾患治療指針 第4版 ↩
  4. 皮膚科学 第11版 ↩
  5. 標準皮膚科学 第10版 ↩
  6. 皮膚病理の臨床的アプローチ: https://www.jstage.jst.go.jp/article/ryumachi/50/6/50_553/_pdf ↩