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HEALTH WORDS / 用語解説

特殊内臓運動核

特殊内臓運動核とは、頭蓋神経のうち鰓弓(咽頭弓)に由来する骨格筋を支配する運動神経核の総称である。1

中枢神経系である脳幹の被蓋内には、神経機能や発生学的な由来に応じた様々な神経核が局在している。2

その中で運動神経の細胞体が集まる領域は、体制を動かす体制運動核と、内臓や咽頭アーチ構造に関連する筋を支配する内臓運動核とに大別される。3

さらに内臓運動核は、自律神経系の節前神経を出す一般内臓運動核と、鰓弓に由来する横紋筋である特殊内臓性の骨格筋を支配する特殊内臓運動核に細分化される。1

ヒトの脳幹において、特殊内臓運動核に含まれる代表的なものとしては、三叉神経運動核、顔面神経核、疑核、そして副神経核が挙げられる。2

これらの神経核から起始する軸索は、それぞれの脳神経である三叉神経、顔面神経、舌咽神経、迷走神経、および副神経の一部を構成して末梢へ向かう。3

三叉神経運動核は、第1鰓弓に由来する咀嚼筋や顎舌骨筋などを支配し、食物の咀嚼などの運動を担っている。1

顔面神経核は、第2鰓弓に由来する顔面の表情筋などを支配し、豊かな表情の形成や瞬目運動に関与している。2

疑核は、第3および第4鰓弓などに由来する咽頭や喉頭の筋肉を支配しており、嚥下運動や発声といった生命維持やコミュニケーションに不可欠な機能を制御している。3

副神経核は、上位頸髄の灰白質に位置し、胸鎖乳突筋や僧帽筋といった頭頸部の運動に関わる骨格筋を支配している。1

このように特殊内臓運動核が支配する筋肉は、組織学的には横紋筋である骨格筋であるが、その発生学的起源が鰓弓であるという特徴を持つため、一般的な体幹や四肢の骨格筋を支配する体制運動核とは区別されて分類されている。2

参考文献・出典

  1. 脳神経解剖学: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnt/32/3/32_161/_pdf ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
  2. 標準生理学: https://www.e-rad.go.jp/ ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
  3. 解剖学講義: https://www.jstage.jst.go.jp/article/arigaseibutsu/45/2/45_75/_pdf ↩1 ↩2 ↩3