HEALTH WORDS / 用語解説
皮膚紋理
Dermatoglyphics
皮膚紋理とは、ヒトを含む霊長類などの皮膚表面、特に手掌や足底、指先などにみられる乳頭突起の配列によって形成される皮膚の幾何学模様およびその総称である。1
皮膚紋理は胎児期における皮膚の形態形成過程において決定され、遺伝的要因と環境的要因の双方の影響を受けながら形成される生体の形質の一つである。1 一度形成された皮膚紋理のパターンは、特別な外傷や深達性の皮膚疾患による組織の損壊がない限り、一生涯変化することがないとされている。1
生物学および法医学の分野において、指紋、掌紋、足底紋などの皮膚紋理は、個人の識別や個人認証において極めて重要な生体情報として用いられてきた。2 それぞれの指先や手掌に現れる紋様は個体差が非常に大きく、同一人物であっても左右の手足で異なる独特のパターンを示す。2
医学および人類学の領域では、皮膚紋理の形態や細線の数、断裂の様子などを詳細に分析することが行われている。1 特定の染色体異常や先天性疾患を有する患者において、健常者とは異なる特徴的な皮膚紋理の異常所見や傾向が認められる場合があるため、臨床医学や遺伝学の研究における補助的な診断指標としても注目されてきた。2
参考文献・出典
- 日本人類学会 人類学用語辞典: https://anthropology.jp/glossary/dermatoglyphics.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
- J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200902251343135292 ↩1 ↩2 ↩3