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HEALTH WORDS / 用語解説

神経調節

Neuromodulation

神経調節とは、神経伝達物質とは対照的に、神経系内のシナプス伝達の効率やニューロンの興奮性を長期あるいは中長期的に修飾・変化させる生理学的メカニズムである。1

古典的なシナプス伝達が迅速かつ一過性に電気信号を伝えるのに対し、神経調節は受容体を介した代謝調節受容体(GPCRなど)や細胞内シグナル伝達系を活性化することで、神経回路全体の活動状態や神経細胞の膜電位を持続的に変化させる特性を持つ。2

このプロセスに関与する物質は神経調節物質(ニューロモジュレーター)と呼ばれ、代表的なものとしてドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリン、アセチルコリンなどのモノアミン類や各種神経ペプチドが挙げられる。3

これらは特定の神経線維からシナプスの間隙だけでなく細胞外液へと放出され、体液循環を介して広範囲の標的細胞に作用する体液連絡的な側面も併せ持っている。1

神経調節の生理学的意義は、中枢神経系における学習、記憶、感情、睡眠、覚醒、運動制御など、多様な高次脳機能の調節と最適化に深く関与している点にある。2

また、医学・臨床の領域においては、慢性疼痛やパーキンソン病などの難治性疾患に対して、電気刺激療法などを用いて神経系の異常な活動を人工的に修飾・制御する治療法の総称としても神経調節という用語が用いられている。1

参考文献・出典

  1. 厚生労働省e-ヘルスネット: https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/brain/ye-077.html ↩1 ↩2 ↩3
  2. 脳科学辞典: https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E7%A5%9E%E7%B5%8E%E8%AA%BF%E8%AF%82 ↩1 ↩2
  3. 脳科学辞典: https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E7%A5%9E%E7%B5%8E%E4%BC%9D%E9%81%94%E7%89%A9%E8%B3%AA ↩