HEALTH WORDS / 用語解説
腰腸肋筋
Iliocostalis lumborum
腰腸肋筋とは、背部の浅層に位置する脊柱起立筋を構成する筋肉の一つであり、仙骨、腸骨、および腰椎から肋骨にかけて走行する筋である。1 背骨の伸展や側屈などの運動に関与する重要な体幹の筋として知られている。1
腰腸肋筋は、脊柱起立筋の外側側頭を形成する腸肋筋のうち、下位に位置する領域を指す名称である。1 解剖学的な構造として、仙骨の背面、腸骨稜の後部、および胸腰筋膜から起始し、上方へ向かって肋骨の角付近に停止する。2 この筋肉は左右に一対ずつ存在し、両側が同時に収縮することで脊柱を後方に反らせる伸展の動作を行う。2 また、片側のみが収縮した場合には、その側へ脊柱を側屈させる作用を持つ。2
体幹の姿勢保持や安定化においても、腰腸肋筋は大きな役割を果たしている。立位や座位を維持する際、重力による前屈しようとする力に抗して常に緊張を保ち、脊柱のアライメントを支えている。2 日常生活やスポーツ活動において、腰部に過度な負荷がかかったり、不自然な姿勢での作業が続いたりすると、この筋肉に疲労や過緊張が生じることがある。1 臨床医学やリハビリテーション科学の分野では、腰痛の病態や機能解剖学的な評価を行う際にも、脊柱起立筋群の一部である腰腸肋筋の状態が観察対象となることがある。2