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HEALTH WORDS / 用語解説

顆粒島皮質

Granular insular cortex

顆粒島皮質とは、哺乳類の大脳における島皮質の主要な亜領域の一つであり、明確な第4層(顆粒層)の存在を組織学的特徴とする神経解剖学上の構造物である1。島皮質は外側溝の深部に位置し、前頭葉、頭頂葉、側頭葉のオペルクラム(弁蓋部)に覆われているため、脳表からは直接観察することができない領域として知られている2。

脳の進化および組織学的な観点から、島皮質は背方から腹方にかけて、あるいは後方から前方にかけて段階的な構造の移行を示すことが明らかにされている。島皮質の領域は一般的に、無顆粒島皮質、低顆粒島皮質(あるいは多型島皮質)、そして最も外側または背側に位置する顆粒島皮質の3つに大別される3。このうち顆粒島皮質は、大脳皮質の感覚関連領域に類似した緻密な第4層の発達を示し、これが名称の由来となっている4。

神経回路の結合において、顆粒島皮質は主に体性感覚や味覚、さらには内臓感覚などの多様な情報処理に関与していることが神経科学の研究によって示されている5。特に一次体性感覚野や二次体性感覚野といった体性感覚を司る高次脳領域と密接な神経線維のやり取りを行っており、身体の外部および内部から生じる感覚モダリティの統合において重要な役割を果たしていると考えられている6。

また、島皮質全体が示すように、顆粒島皮質もまた自律神経系の調節や情動、疼痛の知覚などの複雑な高次脳機能に深く関与している脳部位である7。前頭葉や辺縁系の諸構造とも神経結合を持つことから、感覚情報に対して適切な情動的価値を付与し、生体の恒常性維持や認知プロセスを統合するためのハブとして機能している中枢神経系の一部である8。

参考文献・出典

  1. Brain: https://academic.oup.com/brain/article/130/6/1445/306798-jp ↩
  2. Frontiers in Neuroanatomy: https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnana.2017.00005/full ↩
  3. Dialogues in Clinical Neuroscience: https://www.tandfonline.com/doi/full/10.31887/DCNS.2012.14.2.njohnson ↩
  4. Cerebral Cortex: https://academic.oup.com/cercor/article/16/3/366/305943 ↩
  5. Journal of Neuroscience: https://www.jneurosci.org/content/26/9/2559 ↩
  6. Nature Reviews Neuroscience: https://www.nature.com/articles/nrn1705 ↩
  7. Pain: https://journals.lww.com/pain/Fulltext/2002/05000/The_representation_of_pain_in_the_human_brain_is.9.aspx ↩
  8. NeuroImage: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S105381190600465X ↩