HEALTH WORDS / 用語解説
APH-1
anterior pharynx-defective 1
APH-1とは、ガンマセクレターゼ複合体を構成する必須の膜タンパク質の一つである。1
ガンマセクレターゼは、アミロイド前駆蛋白やNotch受容体をはじめとする様々な膜タンパク質の膜内切断に関与するプロテアーゼ複合体である。2
この複合体は一般に、プレセニリン、ニカストリン、APH-1、PEN-2の4つのコアタンパク質サブユニットから構成されている。2
APH-1は複数の膜貫通ドメインを持つ疎水性タンパク質であり、ガンマセクレターゼ複合体の組み立て初期段階においてプレセニリンと結合し、複合体の安定化や細胞質から小胞体を経てゴルジ体へと輸送される過程で重要な役割を果たしている。2
ヒトゲノムにおいては、APH-1にはAPH-1AおよびAPH-1Bといった複数のアイソフォームをコードする遺伝子が存在し、これらは組織特異的あるいは複合体の多様性に関与していることが示されている。2
アルツハイマー病の病態形成において中心的な役割を果たすアミロイドβペプチドの生成にはガンマセクレターゼの活性が不可欠であるため、その構成成分であるAPH-1は創薬標的としても注目を集めてきた。2
分子生物学的な解析やX線結晶構造解析、クライオ電子顕微鏡を用いた近年の研究により、APH-1を含むガンマセクレターゼ複合体の立体構造や基質認識メカニズムの詳細が徐々に明らかにされつつある。2
参考文献・出典
- UniProt: https://www.uniprot.org/uniprotkb/Q9ZE22/entry ↩
- PMID: 15680387: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15680387/ ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6