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HEALTH WORDS / 用語解説

DNMT3b

DNA (cytosine-5

DNMT3bとは、哺乳類においてDNAメチル化を新規に引き起こすデノボDNAメチルトランスフェラーゼファミリーに属する酵素の一つである。1

DNAメチル化はエピジェネティクスにおける極めて重要な遺伝子発現調節機構であり、細胞の分化や発生の過程においてゲノムの適切な機能維持に不可欠な役割を果たしている。2

本酵素をコードするDNMT3b遺伝子の変異は、顔面異常、免疫不全、脳室周囲結節性異所性などを特徴とするICF症候群の原因となることが知られている。2

ICF症候群は常染色体劣性遺伝形式をとる極めて稀な先天性疾患であり、DNMT3bの機能喪失型変異に起因してゲノムワイドな低メチル化や染色体異常が引き起こされる。3

また、DNMT3bはヒトのがんの発生・進展においても深く関与しており、様々な腫瘍組織においてその発現異常が観察される。4

腫瘍細胞では、特定のがん抑制遺伝子のプロモーター領域が異常メチル化を受けることで遺伝子発現がサイレンシングされるが、この異常なDNAメチル化の誘導にDNMT3bが主要な役割を担っている場合がある。4

このように、DNMT3bは発生学的な個体発生だけでなく、疾患の病態生理学的メカニズムの解明においても重要なターゲット分子として広く研究されている。1

参考文献・出典

  1. 遺伝子疾患情報リスト - 難病情報センター: https://www.難病情報センター.jp/genelist/ICF.html ↩1 ↩2
  2. NBDCヒトデータベース: https://humandbs.biosciencedbc.jp/humandbs-summary-j?hdb_id=hum0197-s1 ↩1 ↩2
  3. 難病情報センター: https://www.難病情報センター.jp/4442/ ↩
  4. 国立国会図書館サーチ: https://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I010376179-00 ↩1 ↩2