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HEALTH WORDS / 用語解説

GATOR1

GATOR1とは、GATOR1複合体を構成する遺伝子群(条虫類における名称ではなく、主に哺乳類のmTORC1シグナル伝達経路を負に制御するタンパク質複合体を指す)であり、その変異は難治性てんかんなどの神経疾患の原因となる分子生物学的概念である。1 2

GATOR1複合体は、細胞内のアミノ酸飢餓状態などを感知してmTORC1(哺乳類ラパマイシン標的タンパク質複合体1)の活性を抑制する重要なGTPase活性化タンパク質(GAP)として機能している。1 2

この複合体は、DEPDC5、NPRL2、NPRL3という3つのサブユニットによって構成されており、それぞれがmTORC1経路の適切な抑制に不可欠な役割を果たしている。1 2

ヒトのゲノムにおいて、GATOR1を構成する遺伝子(DEPDC5、NPRL2、NPRL3)に生殖細胞系列あるいは体細胞性の変異が生じると、mTORC1のシグナル伝達が過剰に活性化されるようになる。1 2

このような遺伝子変異は、家族性の焦点性てんかんや非家族性の難治性てんかん、特に焦点性皮質dysplasia(FCD)を伴う大脳皮質の形成異常を引き起こす主要な遺伝要因の一つとして広く知られている。1 2

臨床的には、GATOR1関連のてんかんは睡眠中に発作が起こりやすい特徴を持ち、薬物療法抵抗性を示すことが多いため、脳神経外科的な治療やmTOR阻害薬を用いた分子標的治療の可能性に関する研究が進められている。1 2

参考文献・出典

  1. National Center for Biotechnology Information: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK535319/ ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6
  2. National Institutes of Health: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6333919/ ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6